初対面の集まりで話が途切れても大丈夫?(写真提供:Photo AC)
「口下手なのに成功する人はどこが違う?」「いつも自分の側で話が途切れてしまって……」等々、話し方に関する悩みは尽きません。一方、経営コンサルタントとして3万人以上の起業家を支援、全国で講演を続ける今井孝氏も「実は僕もそんなに上手に話せる方ではない」とのこと。口下手でもビジネスを成功させてきた今井さんが記した『誰でもできるのに9割の人が気づいていない、話し方・つながり方』からポイントを厳選してお伝えします。

理想の人生を手に入れるのに「うまい話し方」は必要ない

以前、ある経営者の集まりに出席した時のことです。場所はイタリアンレストラン。6人掛けのテーブルで経営者たちが話していました。

成功している人ばかりなので、みんなエネルギッシュだろうし、情報交換も兼ねていろんな会話が飛び交うものと想像していました。

しかし、同じテーブルになったメンバーの中に、とても寡黙な人がいました。
ちょっと口べたなだけかと思ったら、2時間ほど本当にしゃべらず、話を聞いているだけなのです。

他のメンバーは彼を知っているようで、特に気を使うこともなく話していました。あとであいさつをしたところ、彼は多数の社員を抱える会社の経営者でした。

私と話す時も、彼は照れくさそうにはにかみながら、聞かれたことに答えるぐらいでした。こんなに静かで寡黙な人でも、何十人もの従業員の上に立つ経営者として成功できるのだと、非常に驚いたことを覚えています。

ただし、物静かな中にも、とても伝わってくるものがありました。
これが、話し方以前に大切なポイントなのですが、詳しくは後述します。