“腎気”を高めて体力増進

「華やかな話題があふれる時期でもあります。進学や就職にまつわるニュースや、知人・友人のお祝いごとの知らせなどに触れることで、気持ちが高揚するもの。その反動で自分の日常がさみしく感じ、無意識のうちにストレスとなって不眠やうつ症状を引き起こすこともあります」(森先生。以下同)

こうした“春ならでは”の不調には、東洋医学でいう“腎気”を高めて体力増進を図って、と森先生。

「東洋医学では、“腎”が生命力や体力の維持を担っていると考え、そのエネルギーを“腎気”と呼びます。腎気が衰えると気力や体力が低下するため、環境変化の影響を受けやすくなる。腎気を高めるうえで大切なのが、食事・睡眠・運動の3つの生活習慣を整える“養生”。江戸時代に著された貝原益軒の『養生訓』に、“人生で一番大事なこと”と記されているほどです」