「軟水」と「硬水」
日本の水道水のほとんどは軟水です。一方、ヨーロッパの水道水は硬水です。これには、地質や地形が大きく影響しています。
日本の地質は水の浸透が速い花崗岩(かこうがん)が多く、しかも山から海までの傾斜がきつく起伏の激しい地形をしています。
そのため、花崗岩を通って濾過(ろか)された雨や雪は、山から海まで流下する速度が高いため、ミネラル成分の浸透が少ない軟水となります。
それに対してヨーロッパは、ミネラルが豊富な石灰岩が多く、山から海まで傾斜の緩やかな地形をしています。
そのため、雨や雪はゆっくりと石灰層を通って濾過され、その結果、ミネラル成分がたっぷり溶(と)け込んだ硬水になるのです。