便秘に効果的なマグネシウムが豊富
それでは、お通じをよくするために、なぜ軟水よりも硬水を飲んだほうがよいのでしょうか。
そのカギを握るのが、硬水に豊富なミネラルのなかでも、とくに便秘に対する効果の高いマグネシウムです。マグネシウムには、便の吸水性を高め、便を軟らかくして排出しやすくする働きがあるのです。
そのため、硬水の本場フランスでは、便秘の患者さんに対して硬水を処方するケースもあるほどです。
実際、ふだん軟水を飲んでいる日本人のマグネシウム推定摂取量は圧倒的に不足しています。
2019年国民健康・栄養調査によると、日本人の一日のマグネシウムの平均摂取量は、236〜251ミリグラムしかありませんでした。30〜64歳の摂取基準(推奨量)が男性で370ミリグラム、女性で290ミリグラムなので、いかに少ないかがわかります。
市販されているヨーロッパ産のミネラルウオーターは、ほとんどが硬水です。ただし、便秘に効果的だからといって、硬水を飲みすぎると、おなかがゆるくなることがあります。一日にコップ6〜8杯程度を目安としましょう。