1926(大正15)年7月号の特集は「なぜ女は老ける?」となんともダイレクト

大正時代の『婦人公論』に見る健康法

美と若さが欲しいなら

『婦人公論』には、創刊間もない頃から「健康」に関連した記事が掲載されています。

ただ、大正から昭和初期あたりは、特集のタイトルに「健康」が冠されたものはあまり見られず、「美」や「若さ」および「老け」を前面に出したものがメイン。

1926(大正15)年の女性の平均寿命は46.54歳、時代はモダンガール・モダンボーイ全盛期となれば、外見第一は当然なのかもしれません。

とはいえ、その中身は医師などによる専門的な解説や寄稿が中心で、医学寄りの長文が並びます。

女性の身体的・生理的機能や衛生状態などからみた老化の進み方に加え、社会や家庭における女性の立場をも考察。

彼女たちが健康的な習慣に加え、自由と教養を手に入れてこそ美と若さが宿る、と説くあたりは、この時代の『婦人公論』の《啓蒙》的スタンスが感じられます。