「男は強くなくちゃいけない」と思った小学校時代

そんな僕も1983年、昭和生まれです。

さかのぼると「男は強くなくちゃいけないんだ」と無意識に思ったエピソードが小学校時代にありました。

『40歳を過ぎるとなぜ健康の話ばかりしてしまうのか?』(著:しゅんしゅんクリニックP/ヨシモトブックス)

当時クラスの中心にいたのは、体育が得意で、真冬でもタンクトップに半ズボンの元気いっぱいの同級生。一方、身体が弱く体育の授業も休みがちだった子は、教室の隅っこで孤立していました。

それを見たときに、ちょっとやそっとの熱っぽさじゃ学校を休めないぞと思いましたし、休んだら「弱い子」と思われて、みんなに置いていかれるような不安がありました。

受験の頃には「女の子なのに理系の学校を目指すのか」「男子の文学部志望は珍しい」というような声が周りから聞こえてきたものです。

勉強したい分野に、性別は関係ないはずなのに……。

ちなみにその点、僕の母親は、昔からそうした固定観念から解き放たれていた人でした。僕が中学生のとき、テストの学年順位が男子と女子を分けて順位付けされていたことに疑問を持ち、「男女混合で順位を出すべき」と通知表の保護者コメント欄に書いたのです。

今でいうところの“ジェンダー平等”を早くから訴えていた母親を、息子ながら「かっこいい!」と尊敬しました。