長女一家が孫を連れて帰省した際、発熱ダウンの夫(孫にうつしてほしくない)と、家事育児担当の私(寝込まれては困る)が同室で寝ているのは、「ありえない!!」ことだったらしく、あっという間に娘の独断、断捨離力で、納戸だった個室にベッドを運び入れてくれたのだ。

それから早一か月。自分の部屋となったその部屋は、照明を買い替え、お気に入りの壁かざり、小さな本箱……どんどん私色になっていく。

まるで高校生以来の喜びだ。古いCDも聴いてみると、なかなかいいじゃないか。小説もお気に入りを綺麗に並べて、と、毎晩自分の部屋へ入る瞬間はワクワクする。

そして自分のタイミングで起きて、東の小窓から森の向こうの朝日を眺めると、とても幸福感につつまれるのだ。

きっと未亡人になっても私は楽しく生きていけそうだ。


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