林哲司さんの楽曲で大ヒット

デビューの条件として提示された内容は、「楽曲はレコード会社が用意する。レコーディングは超一流のミュージシャンにしてもらう。バンドだけど自分たちの演奏がレコードになるわけではない。その代わり、売れればライブツアー等もできるようになるよ」というものでした。

迷いつつも「まあ年齢も23~24歳だし、ダメだったらやめればいいや」という思いで承諾したところ、ありがたいことに林哲司さんの素晴らしい楽曲をいただけて。なにしろ僕らが学生時代から聴いていた人ですからね。「うわっ、この曲を歌えるの!?」という驚きがありました。

林さんは僕らの10歳上でしたが、「俺もバンドの一員だぜ~!」とラフなノリで来てくださって、すごくやりやすかったことを覚えています。

おかげさまでデビュー曲を始め、出す曲はどれも大ヒット。でも自分たちで作詞作曲したわけじゃないから、どこか他人事なんです(笑)。レコード店に行っても「あ、並んでる、並んでる!」という感じで、「売れなきゃ!」という必死さがなかったんですね。そういうガツガツしていないところも、爽やかな曲調に合っていて良かったのかもしれません。