85年末にバンド解散、ソロ活動をスタート

85年末にバンドを解散し、ソロ活動を始めました。解散の理由は、メンバーそれぞれが自身の将来を考えたことにあります。そもそも僕らは自分たちで曲を作っているわけではなかったので、失礼な話ですが責任感というのものがなかったんですね。

「今後、曲が売れなくなってツアーができなくなったらどうしよう?」と考えた時に、売れなくなったから解散というのはみっともない。ならば一番いい時にやめようよと。

やっぱり男として、30歳ってひとつの区切りじゃないですか。30まであと数年という年になって、それぞれが「俺は作曲家になりたい」とか「スタジオミュージシャンになりたい」とか将来を考えた時に、「今のうちから準備をしておかないとまずいんじゃないの?」となったわけです。結局、多数決で解散を決めました。

翌年のツアーも全部決まっていた中で、運営さんに相談も無しに突然解散を決めたので、上は本当に大変だったと思います。

あらためて振り返るととんでもないことですが、結果的にそれで良かった。もしもあのまま続けて売れなくなってから解散したのでは、きっとメンバーの仲もギスギスしていたはず。人気のある時に後腐れなく解散したから、今も変わらずいい関係が続いているのだと思います。

ちなみに「オメガトライブ」というのは事務所の社長がつけた名前で、プロジェクト名になります。その後、カルロス・トシキという新ボーカルを迎え、「カルロス・トシキ&オメガトライブ」としてプロジェクトは引き継がれていきました。