最後のゴルフコンペ
きちんと美空ひばりさんにご挨拶したのは、やはり1971年に五木ひろしとしてデビューしてからですね。そのころは歌謡番組がたくさんありましたから、週に何度もお目にかかるようになりました。
そしてひばりさんを中心にした特番などが組まれるときに僕も呼ばれるようになり、特番では小芝居などが入ると、僕はなぜかいつも恋人役なんですよ。
そのうち、ご自宅に呼ばれるようになって遊びにいかせていただくようになりました。ひばりさんのところにいた3人のお手伝いさんの中の一人が僕のファンで、ファンクラブにも入ってくれていたんです。だからひばりさんは、お手伝いさんのためにも僕を呼んでくれたのかもしれませんね。その方々は今は和也くんのお宅にまだいらっしゃるんですよ。和也くんは、最後まで面倒を見ると言っている。いい子ですよね。
ひばりさんはゴルフもなさっていて、毎年ゴルフコンペも開いていました。でも僕はスケジュールが合わなくてずっと参加できていなかった。ようやくある年、名古屋の公演のあと駆けつけて、集合写真を撮ったあとだったんだけど、ひばりさんが「あ、ひろしが来たからもう一度みんな集まって!」と言ってくれて、再度集合写真を撮ってくれた。
始球式はもちろんひばりさんが打つんですが、ひばりさんが失敗してね。やり直ししてましたよ。始球式をやり直すのも珍しいねー、とみんなにやじられてました。(笑)
そのとき、僕はひばりさんと同じ組で回ったんです。そこは初めてのゴルフ場だったのですが、なんと僕は初めてパープレイ(72)で回ることができたんです。さらにドラコンはとるわ、ベスグロ。200人近い大コンペの中、一緒に回ったひばりさんに一番いいところを見せることができました。ひばりさんといると、神がかったことや不思議な力が働くんですね。
そして、それがひばりさん主催の最後のゴルフコンペになったんです。
発売日:2024年3月13日(水)
価格:1,500円(税込)
品番:FKCM—54
発売元:株式会社ファイブズエンタテインメント
販売元:キングレコード株式会社
収録内容
1、こしの都 作詞:合田道人 作曲:五木ひろし 編曲:若草 恵
福井を題材にした楽曲で、こしは越前の「越」を意味する。
壮大でドラマチックな作品となっている。
2、ひろしま雨情 作詞:小石 幸 作曲:五木ひろし 編曲:佐藤和豊
広島県を題材にしたシングル曲は初となる。ムード歌謡に仕上がっている。
3、こしの都(オリジナルカラオケ)
4、ひろしま雨情(オリジナルカラオケ)