豊後竹田駅の開業100周年記念で「花」に

2024年は豊後竹田駅の開業100周年で、JRグループの観光キャンペーン「福岡・大分デスティネーションキャンペーン」(4-6月)の開始にあわせ、メロディに廉太郎の代表曲「花」が採用された。別の曲を使っていたホームで切り替えたものだ。

「キャンペーンに当たって協議会を作り、さまざまな検討の中でメロディを変えることになり、『花』に決まりました。子供のころから親しんだ“大先生”ですから」と竹田市商工観光課の佐藤禄恵課長。音源は竹田市の市民コーラスグループが歌い録音した。

市民や乗降客の反応はすこぶるよく、豊後竹田駅には「到着メロディと発車メロディが滝廉太郎の曲になり統一感があって良い」「ゆかりの街なので大変誇らしい」「市民の歌声も流れることは親しみを感じる」といった声が寄せられている。

駅からほど近い場所にある「廉太郎トンネル」(写真)では、通行するたび「花」「荒城の月」などおなじみのメロディが流れる仕掛けがあり、観光名所の一つになっている。

廉太郎トンネル(写真:著者)

「春」はもともと、東京の隅田川を歌う唱歌で、墨田区では区民の愛唱歌に指定している。これを機に、双方の交流が生まれてほしい、とも願う。


駅メロものがたり』(著:藤澤志穂子/交通新聞社新書) 

列車の発着時に流れるメロディは日本独自の文化だ。それが多彩になった現在、その駅、その街ならではのエピソードや人間模様が、曲の背景に潜んでいるのである。多くの関係者にインタビューし、著者自らの足で紡ぎあげた人と街の物語は、地域活性化のヒントにも。