今日も私の着信音は鳴る

最近仕事をするようになった20代の編集者に、ここまでの電話の話をした。

「あ、私、全然、電話しますよ。電話の方が手っ取り早いですよね」

そう言ってくれたものの、まず電話はしてこないだろうなあと思っていたら、本当に電話がかかってきた。知らない番号に、聞き慣れない声。散々、電話を擁護しておきながら一瞬、動揺した。

「さっきメールも入れたんですけど、時間のことなので早く確認した方がいいと思って!」

なんだか嬉しかった。メールもいいけれど、やっぱり通話コミュニケーションに安堵感を覚える、昭和生まれの平成育ち。今までもちょっとした電話での会話の中で、次回へつながる企画が生まれたことが数えきれないくらいある。アイデア、雑談の中にあり、だ。

仕事中の電話について、是々非々を問うつもりはない。でも私のスマホの着信音は今朝から鳴っている。

ネックストラップ付きのスマホケース(写真提供◎著者、小林久乃さん)
スマホケース、ネックストラップ付きにしたら、落とさない、探さないで大変便利