運動は体の筋肉量を増やし、臓器への血流も増やす

有酸素運動や日常生活でこまめに動くことは、筋肉量を増やすうえでも大事です。

じつは血管も筋肉のひとつ。心臓にとって、全身の筋肉量はきわめて重要といえます。

(写真提供:Photo AC)

一般的に筋力は加齢に伴って衰えていき、加えて日頃から運動をせずにいると全身の筋肉量はますます減ることになります。

筋肉は心臓が送り出す血液の“受け皿”なので、筋肉量が減ると血圧の調節力が低下します。

そうなると、重要な働きをしている臓器への血流を確保するために心臓はフル回転を強いられ、負担が増大するのです。

逆に筋肉量が増えると筋肉の血液量も増えるため、血圧の調節が自律神経も関与してバランスよく行われ、さらにはインスリン抵抗性が改善されたり、善玉のHDLコレステロールが増えたり、動脈硬化ひいては心臓疾患の予防につながります。

年をとっても筋肉量を落とさないためには、日常生活で意識して歩く時間を増やすことが有効です。

といっても、高齢になると外出するのはおっくうですし、目的もなく歩くのは難しいという人がほとんどでしょう。

日常の買い物の際などに、少し遠いお店に足を延ばすくらいしかありません。