鍼灸を行う施術所がコンビニ店舗数より多い日本

裏を返せば、統合医療の多くはいまだ科学的知見が十分ではないことを意味しています。

『東洋医学はなぜ効くのか ツボ・鍼灸・漢方薬、西洋医学で見る驚きのメカニズム』(著:山本高穂、大野智/講談社ブルーバックス)

もちろんその程度は分野によって異なりますが、そのような中で鍼灸や漢方薬は、世界各国で研究が進められ、臨床的な効果やメカニズムの解明といった知見が加速度的に蓄積してきている、今注目の統合医療と言えます。

さらに、日本では鍼灸師が国家資格となっていること、漢方薬の一部が医薬品として認められていることは前述した通りです。また、それに関連して鍼灸や漢方医学の一部が健康保険の対象となっている世界的にも珍しい医療制度をとる国のひとつです。

鍼灸を行う施術所は7万を超えていて、コンビニの店舗数より多くなっています。

※本稿は、『東洋医学はなぜ効くのか ツボ・鍼灸・漢方薬、西洋医学で見る驚きのメカニズム』(講談社)の一部を再編集したものです。


東洋医学はなぜ効くのか ツボ・鍼灸・漢方薬、西洋医学で見る驚きのメカニズム』(著:山本高穂、大野智/講談社ブルーバックス)

私たちの生活に身近なツボ・鍼灸・漢方薬。近年、そのメカニズムの詳細が西洋医学的な研究でも明らかになってきています。

・手のツボが便秘改善に効くのはなぜ?
・「長寿遺伝子」と漢方薬との関わり
・漢方薬が腸内細菌の「エサ」になる?
・免疫システムを「発動」させる鍼灸
・脳の「ドーパミン報酬系」に作用する鍼灸の刺激
・ツボに特徴的な神経構造を発見! など

解明が進む「東洋医学」のメカニズム研究最前線!まだ知らない「東洋医学」がここにある。