何もモッテナイ、のが若者

私も仲間も何ひとつ手の中にはなく、それでも何とかできたのは、何もモッテナカッタからに他ならない。

人が人を敬うのは、その踏ん張りであり、人が人を蔑視しないのは、それを知っているからだ。

(写真提供:講談社)

「人生というものは総じて割には合わないものだ」

そういうことを平然と受け入れて生きるのが大人の男というものだ。

じゃ周囲を見回して、大人の男たちがきちんと生きているか。

---だろう……。

まともなのは10人に1人か2人だ。

この頃は世の中がおかしいから?

そうじゃない。昔からまともな大人というものはごくわずかしかいないのが世の中なのだ。