《不調12》頻尿・尿もれ

【概要】
女性は男性より尿道が短く、もともと、膀胱炎などのトラブルを抱えがち。

年齢を重ねると骨盤内臓器を支える骨盤底の筋力低下によって、頻尿や尿もれが起きやすくなります。

不安感から外出が憂鬱になる場合もあるでしょう。

 

【対策】
肛門と膣周辺の筋肉を締めたり緩めたりする「骨盤底筋体操」を、3ヵ月を目安に続けましょう。

また、飲水と排尿の時間と量を記録する「排尿日誌」をつけると泌尿器科受診の時に役立ちます。水分量は尿量に影響し、カフェインやアルコールは利尿作用があるため、少量ずつ飲む、カフェインやアルコールを減らす、早めにトイレに行く、などを心がけて。

治療は薬物療法のほか、人工のテープで尿道を吊り下げて支える手術も。

漢方薬では清心蓮子飲(せいしんれんしいん)や八味地黄丸(はちみじおうがん)などが有効です。

 

《不調13》デリケートゾーンの乾燥・かゆみ

【概要】
膣内部のうるおいを保っていたおりものは、閉経後、エストロゲンが減るとともに分泌量が減少。

膣内を酸性に保つグリコーゲンも減るため、細菌感染や炎症に弱くなります。

また外陰部やその周辺が下着や尿もれパッドでこすれることも、かゆみやかぶれの原因に。

 

【対策】
入浴時にはデリケートゾーン専用の洗浄剤を使い、下着やパンティライナー、トイレットペーパーは肌に優しい素材を選びましょう。

乾燥はかゆみの原因になるため、デリケートゾーン専用の保湿剤を使うのも手。

かゆみやかぶれを抑える市販薬もありますが、症状が続く、痛みや発疹、おりものの異常がある場合には、婦人科を受診しましょう。

女性ホルモンの経膣錠による治療や、感染症治療が必要なこともあります。