お土産といえば「明太子」
だがなんと言っても福岡は、お土産といえば「明太子」だろう。
どんな銘柄のものを東京に持って帰っても、こちらの人はとてもとても喜んでくださるので嬉しい。
福岡へ出かける人から必ず「どこの明太子がオススメですか?」と訊かれるが、現地の人間はたいがい近くのスーパーなどで買って食べるものに馴染んでいるので、逆に駅や空港で売っている明太子の銘柄を知らないことが多い。
私の好みは、粒がしっかりしていて程よい辛さの無着色だ。
小さい時から食べ慣れた味が一番美味しいと感じているのだろうか。誰に訊いても一人一人オススメの明太子は違うようだ。
今、福岡空港や博多駅にはクラクラするほどたくさんの銘柄の辛子明太子が売られている。
わたしも毎回違うものを買ってみてはほほぉ〜と馴染みのない明太子の美味しさを堪能しているのだが、
やっぱり普段の食卓は「いつもの明太子」に落ち着いてしまう。
「おきゅうと」(海藻で出来た見た目こんにゃくのような加工食品)と食べ慣れた我が家の明太子は、地元を離れて初めて「東京では普通に手に入らないんだ…」と朝ごはんの時思いを馳せるもの。
あー、おきゅうとも食べたい。
夫は昔わたしと結婚したあと、
「冷蔵庫に明太子をきらすことがなくて、アナタと結婚してよかった」みたいなことを言ったことがある。なにそれ?なあにそれっ!!?
でも本当にうちの冷蔵庫には、明太子をきらしたことがない。実家からしょっちゅう送ってもらうからだ。逆に、冷蔵庫に入ってないとワタワタと気持ちが落ち着かなくなって、這うように実家の母に電話をかけてお願いしてしまう。
親がまだ元気だからと、いまだ厚かましい娘である。