わたし唯一の自信作

何はなくとも、辛子明太子。

よく送ってきてもらうのは、実家から歩いて行けるところにいくつかある辛子明太子の工場直売店、「博多ふくいち」や「島本」の明太子だ。
今はどこも甘口・辛口・大辛・無着色など、何種類もの明太子を出している。ご贈答用の立派な陶器に入ったものもあり、イカ明太、数の子明太、イワシ明太など加工品もたくさんある。我が家は普段、もっぱら「家庭用」の切れ子や料理用に粒だけのものを使っている。

ちなみに里帰り出産した長男は、自らの出身地を「博多」だと認識している。いや、届けを出したのは川崎だからアナタ川崎っ子だよ、と言っても、

「俺様が最初にこの世に生まれ落ちた場所やから、間違いなく福岡の人間や」
なんで関西弁やねん、ややこしい。
イカ明太をこよなく愛し、福岡に着くと何だか落ちつく、とさえ語る長男、まもなく成人。
そりゃあわたしも歳を取るはずだぁ…。

長男を里帰り出産した時、夫が福岡に会いにきてくれました。 初めて翔大を抱っこした時の図

わたしは料理が得意とは言い難いけれど、1つだけ、学生時代から何百回も作っているメニューがある。うちの子たちも、何にも家にない時コレ出てくるな、とうすうす気づいているメニュー、それが明太子パスタだ。

たっぷりの粒明太子と柔らかくしたバター、昆布だし(昔は昆布茶をいれていた)、ほんの少しのお醤油(全て感覚的目分量)を練り合わせて、茹でたパスタにたっぷり和え、刻みのりをのせて出来上がり。
明太子は粒状のものをできるだけたっぷり使うのがコツなくらいで、何のひねりもない和えパスタだ。

自慢の明太子パスタ 。昆布茶を入れ始めたのは大学時代の狭い下宿のキッチンだったことだけきっちり覚えています。 今まで何度作ったことか…

正直コレを家で作ると他のどこの明太子パスタも「んん…」と首を傾げてしまうほど、わたしにとっては「殿堂明太子パスタ」なのです。
明太子クリームパスタとは違う、ねっとりとした明太子粒とパスタの絡みを楽しめる、わたし唯一の自信作。
ぜひ明太子が手に入ったら、まずはあったかいご飯に1切れ乗せて食べた後、このレシピでパスタを味わっていただきたい!