人生100年時代、現役世代を駆け抜けた後はどのように過ごせばいいのでしょうか。精神科医の保坂隆先生いわく、人生後期は無理をせず「ほどほど」をキーワードに過ごすことが大切とのこと。『精神科医が教える 人生を楽しむ ほどほど老後術』より、日常生活を元気で楽しく暮らすための知識をご紹介します。

同居でのお風呂の悩み

老親の家庭を心配して、たとえば息子夫婦が孫をつれて同居するというケースがあります。そんな場合、自分たちのやり方を強引に通そうとするとトラブルの原因になります。

よくあるのが「一番風呂」の話。

一番風呂が好きな男性がいましたが、あるとき、知り合いから「年寄りの一番風呂は体によくない」と聞かされました。

もちろん、医学的・科学的な理由があって、「一番風呂のさら湯は熱が伝わりやすく、肌への刺激が強すぎるから、年寄りには不向き。

また、一番風呂の浴室には湯気が立っていないため、脱衣所と浴室の温度差が大きく、脳や心臓の発作を起こす危険性が高い」とされます。

男性はお嫁さんにこの話を伝え、息子の帰りが遅いときは、お嫁さんや孫たちに先に入ってもらうようにしたのです。