年をとると人生のゴールが見えてくるので、未来が見えないという不安がなくなります。黒歴史に頭を抱えることもありますが、それもどんどん遠ざかっていきます。時間がいろんなものを解決してくれます。

そして、ちょっと鈍くなった感覚が人生を楽にしてくれます。今まで気になっていたものも気にならなくなります。前は、道を歩いていて自分だけコートを着ていたら恥ずかしくてモジモジしていましたが、今はびくとも気になりません。いい意味で鈍感力が育つのかなと思っています。

そして、人は慣れる生き物なので、つらいことも何度も経験していくうちに平気になったりします。年をとればいつか楽になるから、ずっと苦しいわけじゃないから、とにかく生きてほしいと伝えたいです。

人生の選択で間違えることもあると思います。でも私から言わせれば、やってみて失敗した後悔より、やらなかった後悔のほうが後々引きずります。失敗した直後は落ち込むかもしれませんが、失敗もいつか必ず糧になるので、どうぞ恐れずやりたいことをどんどんやってください。

老いるのが怖いという人もいるかもしれません。でも50歳、意外と元気ですよ。私も50歳になってみて、「あれ? 思ったより全然変わってないな」と実感しています。

心は永遠の中二病。両親曰く「今が反抗期」。みんなが思うより、今の50歳ってそんなに老いていないんだと思います。だから、命大事にガンガンいこうぜ、です。

どうか自分の選択に自信を持って生きてください。

年をとるのを恐れないでください。

楽しい未来がきっとあなたを待っています。

 

※本稿は、『50婚 影木、おひとり様やめるってよ』(KADOKAWA)の一部を再編集したものです。

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