本格的にお笑いの道へ

大学3年生の後半、まわりは就職活動で忙しくしている中、僕は本格的にお笑いの道へ入っていきます。

そんなとき、ネットでとある相方募集の掲示板を見つけました。

家族で公園。ずっとずっとこの幸せが続いてほしい。毎日がありがたい。<イラスト:和田ラヂヲ 『自分は、家族なしでは生きていけません。』より>

そこでアマチュアお笑い団体が団員を募集していました。

「根性ある人、やる気ある人募集」という文字から漂うシンプルかつスパルタな薫りに少し惹かれたのです。

当時の僕は、お笑い芸人としての第一歩が踏み出せることで血気盛んでした。

どんな環境であろうと、ある程度の厳しさは夢のためにじゅうぶん受け入れる覚悟ができていました。

そこで僕は、1年ぐらいのヤバい修行期間を過ごすのです。

そのヤバさをひとつあげるとすれば、「ライブが終わったあと、団長が自分よりウケた団員に毎回すごくキレる」ことです。

しかし、お笑いを学べているという現実がなにより楽しくて、苦しみを余裕で凌駕(りょうが)していました。