私はこれまでたましいの視点から、人生をいかに充実させるかという生き方について伝えてきました。同時に「ここは現世という物質界。“郷に入っては郷に従え”というように、物質界のルールにあわせ、たましいが自由に動くための肉体のメンテナンスも重要です」とも述べてきました。

しかしスピリチュアルな考え方優先で、肉体のメンテナンスがおろそかになったり、肉体とたましいをつなげて考えられなかったりする方も多いようです。ですから「フィジカルを侮ってはいけませんよ」ということを、改めて今、お伝えしたいのです。

 

食は命、生き方に直結する

私は霊界からさまざまなメッセージを受け取っていますが、ここ数年多いのは食と生き方にまつわるものです。それまでも、もちろん食や環境の安全については警鐘を鳴らしてきました。とくに2011年に起きた東日本大震災後の放射能汚染をきっかけに、情報を精査し、自分で身を守らねばならないという意識が高まりました。

また昨年頃から、「まともなものが食べられなくなる時代がくる」という霊界からのメッセージもあり、私自身、それらを分析してきました。そこで改めてわかったのは、「今さえよければいい」という「小我」、心より物や金を優先させる物質的価値観の恐ろしさです。

私たちは目の前の現実をきちんと見つめ、環境汚染や食品ロス、利便性至上主義をよしとするこの不自然な世の中に生きていることを自覚しなければなりません。そのうえでなるべく不自然さを乗り越えて、よりよい人生にしていかなければならないのです。

肉体がたましいを引っ張ることもあれば、逆に応援してくれることもあるわけです。それを理解し、たましいと肉体を両面から整えれば、より充実した人生を送れるはずです。

とくに「医食同源」というように、食は重要なキーワードです。生きることは食べること、食べることは生きること。このシンプルな法則を多くの人が忘れているのではないでしょうか。

この連載では、さまざまな体の不調から読み取れるたましいのメッセージについてお話ししながら、どのように理解し、よりよい人生にしていったらいいのかをお伝えしたいと思います。と同時に、フィジカルなメンテナンスとして、栄養学の面からできるサポートについて、管理栄養士・圓尾和紀(まるお・かずき)さんから、食のアドバイスをしていただきます。

フィジカルとスピリチュアル、両面からのアドバイスをもとに、ぜひ実践していただけたらと思います。