(写真提供:Photo AC)
プロと一般人では持っている情報量の差が圧倒的な不動産情報。国家資格である不動産鑑定士の資格を持つ泰道征憲さんと、同じく資格保有者でYouTuberとしても活躍する中瀬桃太郎さんが書いた、不動産リテラシーが分かる『悪魔の不動産鑑定』。身近な不動産問題がいかに「怪しく」、一方でいかに「魅力的」なのか…。今回は本書より、「俺の親父が大地主」についてご紹介します。

俺の親父が大地主

皆さんは「地主」と聞けば、どのような印象をお持ちでしょうか。資産家、お金持ちといったイメージでしょうか。

地主とは、土地の所有者のことを指しますが、一般的には所有する土地を貸し出して地代収入を得ている人のことを言います。

歴史を紐解けば、奈良時代の「墾田永年私財法」(農民が開拓した土地に、永久に所有を許可するという法令)に始まり、明治時代の地租改正をきっかけに「寄生地主」(地主が所有地を小作農民に貸し付け,小作料を徴収する農業経営形態)が進展しました。

このような歴史の中で現代においては、地主=資産家、お金持ちといったイメージが定着しています。ただし、土地にはやはり格(=価値)の差が存在するので、実際はピンキリと言ってもよいでしょう。