(写真提供:Photo AC)

日本人は5つのタイプに分けられる

日々の食事の傾向から、腸内環境を大まかに知る方法があります。約1800人の便を遺伝子解析したところ、普段の食生活から、日本人は下記の「5つの腸内細菌」タイプに分類できることがわかりました。

驚いたことに、タイプによって病気の発症リスクに特徴がみられたのです。

健康な人が多く該当したのは、「タイプB」と「タイプE」の2つ。どちらも食事のバランスがよく、腸内細菌が多様でした。「タイプA」「タイプC」「タイプD」は腸内環境のバランスが乱れており、このまま放置すれば、将来さまざまな病気になる可能性が高いというデータも出ています。

また腸内細菌のバランスを検査する実験で、食事内容を見直せばタイプを変えられることがわかりました。たとえば、Aタイプの人が食事に食物繊維を増やしたところEタイプに、Dタイプの人が甘いものを控えたらBタイプになるなど、4週間ほどで効果が表れたのです。

自分が何に該当するかは、1ヵ月間の食事内容を思い返して、どのタイプの食事が多かったかを目安に判断します。

腸内環境を知る方法はほかにもいくつかありますが、便の状態をチェックすることもその一つです。硬くてうさぎの糞のような「コロコロ便」や、固形物をあまり含まない液体状の「水様便」などさまざまですが、腸内環境がいい状態の時の便は、表面が滑らかでやわらかいソーセージ状です。臭いもあまりありません。

便が臭うのは、悪用菌が増えている証拠。日によって便の状態が異なるのは腸内環境が日々変化しているからですが、前日に食べた食物繊維の量に比例すると言われています。週3回、滑らかな便が出ていれば腸内環境が良好なサインです。

より厳密に知りたい方は、最近注目されている、少量の便を検査機関に送って調べる「腸内フローラ検査」をするといいでしょう。検査機関によって調査項目に差異はありますが、多くは有用菌と悪用菌のバランス、腸内フローラのタイプ、太りやすい体質かどうか、将来の病気リスクとの関連性などがわかります。費用は1万5000円~2万円台が主流です。

また、私が考案した「腸年齢チェック」も今の腸の状態を知る目安になりますので、ぜひ試してみてください。

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