3日坊主ぐらいだったら人は頑張れる

K)そこで「なぜ食べたくなるのだろう?」という原因から考えるようになりました。例えば、甘いものを食べたい時は、脳科学的にはどういう状況なのか。何をしたら、意志の力だけに頼らずにダイエットに成功できるのかということを学びました。

例えば、チョコレートが食べたい時。これはチョコレートのパッケージの裏、原材料を見ると分かるのですが一番たくさん入っているものは実は「砂糖」なのです。つまり市販のチョコレートは、ほとんどがチョコレート風味の砂糖の塊なのです。これでは、すぐに糖質中毒になってしまいます。本来、心や体がストレスを感じた時に体が欲しがっているものはエンドルフィンという快楽物質。これ実はチョコレートに含まれるカカオを摂ることで、エンドルフィンが分泌されるのです。ということは砂糖が少ないハイカカオのチョコレートを食べれば満足感が得られるわけです。

そして、私の根本になる考え方は3日坊主ぐらいだったら人は頑張れるということなのです。つまり3日間、食事の調整を頑張ったら、4日目はお休み。ケーキやガッツリした丼ものやピザなど、そういう好きなものを食べてもいいですよ。と少し緩めにして、継続しやすい形にしているのです。

M)俗に言う栄養学的なロジックと、メンタルのロジックを掛け合わせているような事ですね。

K)そうですね。

M)確かに、3日坊主!人って3日間は続くそうですね。

K)そうですね。あとは、意志がある程度強い人でも、3ヵ月ダイエットだったら3ヵ月、好きな食べ物は我慢して、お酒も飲まないようにできても、結局また元の生活に戻したら当然体は元に戻ってしまいます。それならダイエット期間中も美味しいものを食べながら、お酒を飲みながら、それでも体重を落としていけるような生活リズムを探していく事が大事です。

M)実は私も野上さんの本を読んで、今のところ半年くらいですが11〜12キロ痩せました。

K)すごいですね!

M)体に合っていたのでしょうか。野上さんの本に書かれている、16時間は基本は食べないで、その後の8時間は食べてもいいという…そして、3日やったら1日はチートデイにするという方法で、3ヵ月で7、8キロは痩せました。3日間頑張ったら1日休むっていうのは、野上さんのオリジナルですか? 

K)はい、オリジナルです。実は、8時間ダイエット、16時間ダイエットみたいな本はたくさん出ていて、流行ってはいました。でも、食べても良い8時間は好きなもの、つまり8時間以内だったら何でも好きなものを食べて良いという内容が多く。でも、それでは当然ですが太ってしまいますよね。そこで何を食べれば良いのですか?という基準がなかったので、食べて良い8時間に食べて良いものの基準と「3日坊主で良い」という、その二つを掛け合わせたような方法論を考えました。

M)なるほど。実は私は夜、どうしても会食が多いので、大体、食べて良い8時間を夕方の4時から夜中の12時までにしていて、夜中の12時から夕方4時まで食べないというスケジュールなのですが、基本的におすすめの時間はありますか。

K)そこは、その人の生活リズムによって違います。それこそ夜勤がある人とか。その人がストレスを少なく継続できる時間帯というのが一番良いです。ダイエット本は本当にたくさんあって、時間も夜、夜中は食べては駄目とか、寝る3時間前から食べるなとか、炭水化物抜きダイエットとか。「これだけ系ダイエット」例えば、りんごだけ納豆だけ食べなさいみたいな。色々ブームにはなりますが、結局、出ては消えてという感じがありませんか? 

あれはもう単純にダイエットというコンテンツ自体が、ひたすら新しいものを生んでいるので、新しいものが売れる、新しいものが流行るというのが風潮としてはあると思います。「今までなかったけど、こんな方法もあったんだ!」というのをよくテレビや雑誌でも紹介していますよね。