治療の一環としてダイエットのアドバイスをするように
K)治療院によって方針が全然違うのですが、日常生活や運動で体を使っていて筋肉や骨、関節などを痛めた患者さんを手技や機械を使って治療をします。私の院は地域柄、子育て中のママが多いので、家事や育児で体を痛める患者さんが多いです。
M)ギックリ腰のような。
K)そうですね。そういう方も多いです。
M)若い方も多く通われているのですね。
K)治療院の立地にもよるのですが、私の院は3、40代の女性が一番多いです。
M)普通、整骨院は主に腰を痛めたとか捻挫とかそういった症状を扱われますよね。
K)そうですね。
M)そこから、どうしてダイエットの方に?
K)来院される患者さんの、膝や腰の痛みの原因は体重が関係していることが多かったからです。治療院に来ていただくのですが痛みを改善しても、あくまでその時の痛みという「結果」にしかアプローチをしていません。体の使い方を教えることはできますが、根本的には体重を減らすことが必要になります。そこを何とかしてあげないと、また痛めてしまうのです。
M)なるほど。
K)対症療法で、ずっと薬を飲ませ続けるのではなく、根本的な解決をする必要がある。また、その患者さんは肥満でいずれ健康を害する可能性も高く、解決策を何も提案してあげられないのは、仕事として不誠実なのではと思ったことがきっかけです。それでダイエットの事を勉強するようになり、治療の一環としてダイエットのアドバイスをするようになりました。
M)そうなんですね!
K)ただ、最初はそれこそエビデンスというか「こういう食事をしたら痩せますよ」「こういう運動したら痩せますよ」と正しい事を言うのですが。結局そういう知識や情報は、世の中にいくらでも溢れていて、それを試してみている方も多いのです。それでも「分かっているけど、食べちゃうんです」とか「分かっているけど、運動嫌いなんです」ということに多くの人達が悩んでいました。
そこでそういう人たちに対して、どういうコミュニケーションを取れば痩せられるのかな、という事をずっと試行錯誤していくと、心理学やコーチングの要素が必要になっていきました。ダイエット中に「また**食べちゃいました!」という人は本当に多いのですが、そういう方に「糖質もカロリーも高いですよ!」と言ったところで、そんなことは本人が重々承知。言うと、むしろ嫌われてしまうのです。「この先生、優しくない!厳しい!」みたいな。(笑)