「やっと真実らしく生きられるようになったね」
こんなことを言うと皆さんに「嘘ばっかり」と言われそうですが、こう見えて以前の私は「女性は一歩下がらなければいけない」という意識が強く、男性にはっきりものを言うことができない人間でした。でも彼に出会って初めて心が解放され、「もっとリラックスしてもいいのでは?」と思えるようになったのです。
妹からは「やっと真実らしく生きられるようになったね」と言われました。もしかしたら彼女には、私がずっと無理をしているように見えていたのかもしれません。今は夫に対して中学生みたいなヤキモチも焼きますし、子ども返りよろしくめいっぱい彼に甘えるなど、「私ってこんなだったんだなあ」と自分自身を再発見する毎日です。
新婚生活は楽しいです。8歳の年齢差はまったく感じません。別々の人間が一緒に暮らしているのですから当然ぶつかることもありますが、それも相手を知るためのことなので問題なし。唯一年齢を意識するのは、音楽の話になった時でしょうか。彼は90年代に流行した《渋谷系》が好きなのですが、それはちょうど私たち世代が聴かなかったジャンルなので。
彼のほうは結婚したばかりの頃、「なんでテレビに出ている人が僕の隣にいるんだろう?」と不思議に思っていたそうです。
今も私が舞台の仕事などで数ヵ月家を空けて帰宅すると、緊張するみたいで。ほかの人には「やっと慣れましたけどね~」と言いつつ、時々私のことをチラ見したりしています。(笑)
今は多様な生き方ができる時代ですが、私はやっぱり一人より二人のほうがいいですね。友達もいるし男性に依存するタイプでもないけれど、それでも二人で生きるほうがいい。これから30年生きたとして、その時私は94歳。もう一日も無駄にしたくないですし、許されるなら彼の会社にもついていきたいくらいです。(笑)