金融機関や自治体からの郵便物、お得に見えるクーポン、子どもが持ち帰るプリント類…気がついたら書類が溜まっている方は多いのではないでしょうか。「人生により大きな影響を与えるのは、実は『モノ』よりも『紙』の片づけ」と話すのは、片づけアドバイザーの石阪京子さん。取っておく書類、捨てて良い書類が分からない…そんな悩みに答える『人生が変わる 紙片づけ!』より、紙の整理方法を紹介します。
大事な紙を管理できていないと損をすることに
お片づけレッスンでは、将来のお金について漠然とした不安を持っていらっしゃる方に多く出会いました。そういった方は、ほぼ例外なく、「紙」が片づいていません。「紙」を片づける究極の目的は、お金の管理能力をあげることです。
紙が片づいていないせいで、損をした方をこれまでたくさん見てきました。
ある方は、保険に入ったきり、ずっと見直さずにいたら、なぜか火災保険に二重で入っていました。今はできないかもしれませんが、その方の場合は、府民共済と普通の保険会社の両方に入ってしまっていたそうです。
でも、本来、火災保険は一家に一つ。だから、火事になっても2か所からはもらえません。幸い、火事になることはありませんでしたが、もらえないもののためにお金を払い続けていたなんて大損です。
台風の時に壁が壊れて、火災保険の紙を探しているうちに3年たったという方もいました。
また、よくあるのは控除のやり忘れです。控除の紙がどこかに行ってしまって申請できない、そもそもそんなことを忘れていた、という方は多いです。
大事な紙を管理できていないのは、お金がぽたぽたと漏れていっているようなもの。紙をしまいこんで内容を把握せず、お金を失っているのです。