クラス対抗お掃除競争

あれは小学校6年の時だった。

当時通っていた小学校で「6年5組」はとても仲が良く、40代の女性の担任「森先生」も人気があった。いつも先生の机の周りには子ども達が集まって、いろんな遊びを企画してはみんなで毎日ワイワイ楽しんでいた。

森先生と大神さんと6年5組の子どもたちの写真
6年5組のみんなと修学旅行で。 森先生のとなりにいるのが私です

6年生は校舎の中のいくつかのトイレ掃除を任されていて、クラスごとの当番制でお掃除をしていた。

ある日、森先生の提案で「クラス対抗お掃除競争」なるものが行われることになった。
字の通り、クラス対抗でお掃除をしてどこが一番綺麗になるかを競い合うもの。今の時代はこんなことでも何かしら問題になるんだろうか…。

だがそこは当時のやる気元気いっぱいな小学生、6年5組の子たちが大好きな森先生の喜ぶ顔を見たいがために、一丸となってお掃除、がんばった!
廊下、階段、教室、図書室、理科室など、普段より入念に塵を掃き、雑巾掛けして、床を磨き上げたのだ。

その中でわたしはトイレの担当だった。
正直、最初ははずれクジを引いたような気持ちになったが、とにかく担任の森先生を喜ばせたい、先生に褒めてもらいたい一心だった。

デッキブラシでゴシゴシ床を磨き、便器を丁寧にブラシできれいにした。最後には雑巾で便器や床をピカピカに磨いて仕上げた。
最初はニオイや汚れに抵抗があり、口を真一文字に閉じてハンカチで覆って掃除していた。