その他、おもちゃのアクセサリー類は5個につき400円。使いかけの香水や化粧品は、さすがに突き返されると思いきや、ブランドと残量により差があるものの、100~600円に。
「使いかけの化粧品も、美容学校の学生さんが練習用に購入されます」
コートの付属品だった禿げかけのラビットファーも100円也。
「多少古びた皮製品や小さな端切れでも、洋裁関係者にとっては貴重な材料になることもあるんです」
もっとも驚いたのが、子どもが履き古した名前&手描きイラスト入りの上履きに、10円というれっきとした価格が付けられたことだ。
「靴類は、タイなどで普通に買われます。ランドセルも人気で、大人がリュック代わりに使用することも。海外販売したものについては、新しい使用者から顔写真入りのメッセージが届く追跡サービスも提供しているのですが、とても好評なんですよ」
終わってみれば、買取がNGだった日本酒を除いて(酒類の買取はウイスキー、ブランデー、果実酒のみ)完売。売上総額は8万1000円にのぼった。何より心が潤ったのは、廃棄寸前の運命だったものに、まだ生きる価値があると確認できたことだ。
バックヤードを見学させていただくと、使用済みの鍋、何かのプラグやコード類、少女フィギュアなどがひしめき、新たな「主人」を待ちわびていた。
どこかに必ずニーズが存在すると思えば、「リサイクル処分」にも精が出そうだ。親の遺品整理をするときは、ぜひ出張買取をお願いしよう。