大谷選手の原点
多くのメディアで紹介されているのでご存じの方も多いと思いますが、ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平選手も、実は高校時代に同じようなことをしていました。
大谷選手の場合は「ドラ1・8球団」(※プロ野球のドラフト会議で12球団中8球団から1位指名を受ける、の意)の目標を掲げ、そのために必要な要素として「体づくり」「メンタル」「人間性」「運」などを挙げ、さらに個々の行動へと落とし込んでいきました。
その後、ピッチャーとバッターの「二刀流」で驚異の活躍を遂げ、世界的アスリートとなった大谷選手ですが、彼がやるべきことを見出した原点はこの高校時代にあるといってもよいでしょう。
ここでのポイントは、具体的な行動をとにかく細かく分けることです。
「体を動かす」といった漠然とした定性的なものではなく、「1日1万歩以上歩く」「スクワットを1日3セット行う」といった、できるかぎり定量的なもの、そしてすぐ行動に落とし込めるレベルにまで細分化することが重要です。
「これをやりたい」「こうなりたい」という目標を持っていても、その実現のために「やるべきこと」を細分化できている人は、決して多くありません。
また、行動が伴わないかぎり、いくらワクワクする目標を掲げても、いつまでも実現はできません。
まず「やるべきこと」を認識するのが、目標の実現に向けた第一歩。
さらに、そのための細かいスケジュールまで整理できれば、その時点で目標の実現に向けた大きな一歩を踏み出したとも言えるのです。
※本稿は、『強いチームはなぜ「明るい」のか』(幻冬舎)の一部を再編集したものです。
『強いチームはなぜ「明るい」のか』(著:吉岡眞司/幻冬舎)
2023年の全国高等学校野球選手権大会で、107年ぶりに優勝した慶應義塾高校。
その舞台裏には、ある「メンタルトレーニング」の存在があった。
スポーツ、ビジネス、ダイエット、受験等々、あらゆる分野に活用でき、必ず目標達成ができるようになる必勝の一冊。