ユーモア溢れる場面に出会える
今回のトップの写真の左の男性の目線と、逆さになって潜るセレナの目線がまるで魚の列で繋がっているように見える。どこか微かにシスティーナ礼拝堂のミケランジェロの「アダムの創造」を彷彿とさせるような気がする、2015年に始めた水族館シリーズの中でもお気に入りの一枚である。
芸術的な瞬間も体験できる当館だが、トドの水槽の掃除(2枚目の写真)や、セイウチの水槽の「舐め舐め」(下の写真)などユーモア溢れる場面にもきっと出会えるだろう。
そして帰る前に必見なのは、全国ではおそらくここにしかない「ラッコの郵便ポスト」(下の写真)だ。当館では今月14日にオタリアの赤ちゃんも誕生し、依然として世界中の来館者を魅了している。
◆令和6年能登半島地震への募金で、野辺地氏の作品がもらえます。
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野辺地ジョージ
写真家
1980年東京都生まれ、軽井沢町在住。
2002年カナダ・ブリテイッシュ・コロンビア大学人文学部卒業。大学卒業後、2014年まで金融業界でトレーダーとして東京やニューヨークで活動。同年ニューヨークの写真祭「Photoville」に感銘を受け、写真家への道へ。約3年に渡りアメリカ西部を旅しながら写真を学ぶ。2017年、日本を本拠地として国内外で活動を続ける。
2020年のコロナ流行の初期に、Michael Kenna やJane Evelyn Atwoodなどの著名写真家のオンライン・トークシリーズを創設し、36回の講演会で視聴者から総額7万ドルを集め、全額寄付した。2021年長野県軽井沢町へ移住。現在も写真活動と共に国内外で写真家の育成や地方活性化を目標としたイベントを企画している。また、軽井沢フォトフェスト(KFF) の総監督も務めている。
2022年にはFUJIFILMのX-Series10周年を記念するドキュメンタリー「Reflections」に出演、司会役も務める。イタリア、アメリカなどで多数の個展を開催。
30以上の国際的な賞を受賞。2022年より『東京新聞』の月刊連載シリーズ「水族館百景」を連載中。Patricia Conde Galeria(メキシコ)、 Webster Collection(米) ギャラリー所属
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