ジュゴン
写真を拡大 ミケランジェロの名作を彷彿させるジュゴン「セレナ」と観客が見つめ合う場面(C)2015〜2024 George Nobechi
世界に約400ある有料水族館のうち、150近くが日本にあるという。フォトグラファー・野辺地ジョージ氏が撮影する数々の被写体・シリーズの中で、最も古いのが水族館であり、少年時代の思い出をたどる「旅」だ。日本人にとっての水族館とは何なのか…写真と文で繙いていく

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飼育動物の数は国内ナンバーワン

「シュール・ブルー 列島水族館写真巡り」もお陰様で2年目に入った。これから訪問する新たな場所も楽しみだが、過去に行った水族館を振り返るのも面白い。

2019年の年末に訪れた鳥羽水族館(三重県)は、1955年に開館した名所である。飼育動物の数は約1200種(全国ナンバーワン)、3万点にも上る。

鳥羽水族館といえば、今は国内の水族館には3頭しかいないラッコの2頭(キラとメイ)がいる場所として知られているが、4月からは24時間放送のラッコのライブカメラも導入された。その他にも世界の水族館には2頭しかいないジュゴンだが、そのうちの1頭(セレナ)が鳥羽にいる。

 

トドの水槽
写真を拡大 トドの水槽の清掃の場面はまるでアルバムカバーみたい(C)2015〜2024 George Nobechi