「店番中、親の介護経験を持つ70代くらいの女性と知り合い、介護についての本や勉強会などの情報をいただいたことも。家族の問題って、親しい関係のほうがかえって話しづらい場合もありますよね。挨拶程度の間柄だからこそ、素直にポロッと本音を漏らすことができて、少し楽になりました」
今は親の介護優先で、自分の将来を考える余裕がないという安藤さん。しかし、今後についてこう話してくれた。
「ここでの出会いは、『繋がりの貯金』みたいなものだと感じています。たまにこの図書館ですれ違う程度の関係でも、すでに『本好き』という共通点があるし、この先、手を取り合える仲間になるかもしれないでしょ?だから、細く長くでいいから、この場にかかわり続けていきたいと思っています」
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各地に人と人がゆるく繋がりながら、支え合っている場所があることを知り、とても心強く感じた取材だった。老後を子どもに頼るのは避けたい私も、普段はゆるり、いざとなったら互助できる《繋がれる居場所》を近所で探してみようと思う。