本は<人生のグーグルマップ>
私が校長になるきっかけとなり、同志と思っているエンジェル投資家の瀧本哲史(たきもとてつふみ)さん。
2019年にこの世を去った彼は、生前「読書とは、本に書かれていることをそのまま鵜呑みにするのではなく、批判的に読むことで自らの血肉となる。いわば格闘技です」と話していました。
それはその通りだと思います。だからみなさん、本を読みましょう。
しかし、いきなり本を読めといわれても、何を読んだらいいかわからない、と思われた方もいることでしょう。
心配いりません。なんでもいいのです。少しでも興味をもった本、気になる本、そういうものを片っ端から読めばいい。本を読めば読むほど、世界はクリアになり、そしてあなたにとっての「ワクワク」に出合えるチャンスが広がります。
私の友人はよく「本は人生のグーグルマップ」だと話しています。
大量に読書していると、あるとき突然全体がパッと見えるようになり、自分が望む場所がどこにあるのか、わかるようになるのです。
そうすると、また「ワクワク」するような興味がふくらんでいきます。それでまた新しい「ワクワク」に出会えば、いつしか自分が何者か、自分が何をしたいのかがわかってきます。
だから、とにかく本を読んでください。
読むことで知的体力がついてきます。そして、いつかその本の作者と「対話」できるくらいまで、あなたが成長する日がきっとくるはずです。
『東大よりも世界に近い学校』(著:日野田直彦/TAC出版)
今や「日本で一番学校説明会に人が集まる」と言われる学校で校長を務める日野田直彦氏。定員割れで予備校が出す偏差値が「判定不能」、9年で5人も校長が交代する倒産寸前の状態からV字回復し、学校説明会には毎年のべ1万人以上もの親子が参加するように。「塾なし、海外経験なし、経済力なし」の生徒を海外大学に多数進学させ、海外の有名大学が「日野田の教え子が欲しい」とわざわざ駆けつけるほど。 そんな学校の生徒は「言わなくても勝手に勉強する」「授業にダメ出しする」さらには「学校説明会をジャック」……。いま注目すべき校長先生が日々子どもたちに伝えていること、そして子どもたちが生き抜くべき「2050年」に必要な力とは?