海外進学を意識した、いわゆる新しい中学・高校の受験者数も増えていますがーー。写真はハーバード大学(写真提供:Photo AC)
高校卒業後の進学先として、日本国内の大学ではなく、海外の大学への進学が注目されるようになった今、海外進学を意識した新しい中学・高校の受験者数も増えているという。一方、2022年から実施された高校での新しい学習指導要領(カリキュラム)でさまざまな取り組みがされるなか、「探究学習」「アクティブラーニング」「国際バカロレア」などさまざまな教育用語を見聞きする機会も増えた。変わり続ける教育や学校の実態を、海外や日本の教育事情にくわしい千代田国際中学校の日野田校長が解説する。

百花繚乱の「新しい教育」「新しい学校」

近年、「新しい教育」をうたう「新しい学校」が増えています。

たとえば、よく知られたプログラミングや金融教育などはもちろん、アクティブラーニングやグローバル教育、国際バカロレアやSTEAM教育など、多彩なプログラムやそれらを導入した学校の存在が一つ。

そして、三田国際学園(旧戸板女子)、開智日本橋学園(旧日本橋女学館)、広尾学園小石川(旧村田女子)、芝国際(旧東京女子学園)など、女子校を共学にする流れでリニューアルした学校が増加。私が校長を務めている千代田国際中学もそのうちの一校です。

また、これまで日本にいる外資系企業の駐在員の子どもらが主な対象だったインターナショナルスクールの卒業生に対して、日本の大学の受験資格が認められたこともあり、富裕層を中心に人気を集めるようになりました。

さらには、ラグビー校などの海外の有名インターナショナルスクールの日本進出や、ISAKジャパン(軽井沢)やハロウ安比校(八幡平市)のように、全寮制のボーディングスクールも誕生。中学入試や高校入試で人気を集めています。