海外大学についての誤解

一方、よく聞く声として「海外大学の学費は高い」「就職に不利」というものがありますが、それも違います。

海外の大学の学費は多くの場合、「累進制」に近いかたちをとっています。つまり、親の収入が高い人は高い学費を払い、収入が高くない人は学費が安かったり、返済不要の奨学金などで支援してもらえたり、という仕組みです。

私の教え子ですが、年間1000万円近くかかると聞いていた費用が、あれこれの支援の結果200万円程度で済んだ、という例もあります。もちろん、生活費や物価が日本と異なることに注意は必要ですが、場合によっては、日本の私立大学に行くより安く通うことができる可能性もある、ということです。

日本の私立大学に行くより安く通うことができる可能性もある(写真提供:Photo AC)

就職についても「日本で就職する場合は不利になる」と、かつては言われていましたが、それも昔の話。

外資系企業だけでなく日本の有名企業もこぞって参加する就職イベントでは、2~3日間の開催期間中、その場で内定が出されることも少なくなく、たとえば「ボストンキャリアフォーラム」では、参加者の半数が内定を受けています(主催するCFN調査による)。