日本から海外進学を果たす学生はまだまだ少ない

ハーバード大学やスタンフォード大学、マサチューセッツ工科大学(MIT)、ミネルバ大学など海外の難関大学に進学した学生が注目され、また留学や海外進学を支援する塾なども出てきたことから「海外留学が注目されている」「海外進学が急速に伸びている」と感じている方も多いと思います。

実際は、F-1ビザとよばれる海外への留学生が取得する学生ビザの数から推計すると、海外のトップ200に入るような大学に1年間で直接進学した日本人は約250人です。この数字を多いとみるか少ないとみるかは判断が分かれるかもしれません。

しかし、私の教え子が多く進学しているオーストラリアの名門・メルボルン大学に在籍している中国人学生は約3000名。

またハーバード大学の海外からの学生(809名)も、中国の70名に対し、日本は14名にすぎません。これはルーマニア(13名)やケニア(12名)と同程度です(各大学のアドミッション資料より)。

これらの数字を考えると、少ないといわざるを得ないのではないでしょうか。

また、先ほどの250人もいわゆる「帰国生」やインターナショナルスクール生が大半です。「純ジャパ」といわれる「非帰国生+非インターナショナルスクール生」は先ほどのビザの渡航元から推計すると250人中約70人。

日本から海外進学を果たす学生はまだまだ少数派、というのがその実情です。