広告が表示されたスマホ
(写真:stock.adobe.com)
世間から「大丈夫?」と思われがちな生涯独身、フリーランス、40代の小林久乃さんが綴る“雑”で“脱力”系のゆるーいエッセイ。「人生、少しでもサボりたい」と常々考える小林さんの体験談の数々は、読んでいるうちに心も気持ちも軽くなるかもしれません。第34回は「今こそ口コミ」です。

ネット検索はあてにならない

何か欲しいものがあったとき。あなたなら良い買い物をするために、どんな検索をするだろうか?

まずは検索サイトにアイテム名を入れて、値段の相場を探すのがポピュラーだろう。インターネットが一般的に使用できるようになったのが、1990年代後半。そこから約25年間、私たちは検索サイトに頼ってきた。

それが最近では様相が変わった。例えば「スニーカー 履きやすい」と入力して検索すると、

トップに関連ネット広告が表示され、次にオークションサイトがずらり。やっとそれらしい情報に辿り着くと、今度は品切れ。そして次に出てくるのはインターネットショップの数々。

(あ、あの、私、スニーカー探しているだけなんだけど……)

続けてスクロールしていくと、ありとあらゆる情報が飛び交っており、どれが購入正規ルートなのか判断しづらい。そのうえ一度検索したアイテムに関する情報は、検索エンジン最適化されてネット上でどこまでも自分を追いかけてくる。

アイテム名だけではなく、例えば「更年期 治療法」なんて入力したら、さあ大変。どこまでも検索ワードの味方になるようなサイトが、飽きるほど出てきて、検索意欲が消失。欲しいものがあって情報を探していただけなのに、徒労してしまうのはどうも納得がいかない。そんな理由から、ネット検索は当てにならないと判断している。なんだか生きにくい世の中になってきた。