顎や舌、噛み合わせと睡眠の関係は深い

睡眠時無呼吸症候群は気道が塞がって起こるとお話しましたが、これは舌の後退、沈下などによって気道が狭くなり、空気が肺に届かなくなることによって引き起こされます。顎が小さいことや舌が大きいことなどが影響することも多いです。

一方、睡眠時ブラキシズムは元々の癖やストレスのほか、噛み合わせの悪さが原因と考えられています。

残念ながら睡眠時ブラキシズムを治す方法はありません。

睡眠時に使用するマウスピース(ナイトガード)が対策になると思われがちですが、むしろ口の中に噛む対象のものがあることで歯ぎしりの頻度が増えるといわれています。マウスピースはあくまでも歯のすり減りを防ぐためのものです。

睡眠時ブラキシズムを軽減するためにできることは、眠りに入る環境づくりです。落ち着いて眠れるように部屋を暗くする、寝る前のスマホや飲酒などを避け、リラックスした状態で入眠できるようにすることが大切です。

睡眠と歯科と聞くと意外な組み合わせだと感じるかもしれませんが、睡眠時無呼吸症候群やブラキシズムは口腔内との関係が深いことから、歯科で早期発見、早期治療することが期待されているのです。