「今が楽しければいい」という風潮
和田:逆に順風満帆な人生で、65歳まで出世し続けて、社長になったり大臣になったりするような人のほうが、そういう人間関係のあり方をわからないかもしれない。でも、中尾さんはキャリア的にはあまりつまずいたことがないんじゃないですか。
中尾:思い返してみると、若い頃から年上の人とよく話をしていたから、私の周囲には、気づかせてくれる人がいたのかもしれません。
和田:若くして早くに売れてしまった人は、多くの場合、そのままずっとうまくいき続けるなんて、そうはないんじゃないかな。
中尾:私たちの時代かもう少し下の世代の人たちは、今が楽しければいいという風潮になってきていました。私はもう少し年を取っていたから、「うまいことはそう続くものではないよ」などと思っていました。やはり上の世代がいろいろと教えてくれたことが大きかったと思います。
和田:それは大事なことですね。
※本稿は、『60代から女は好き勝手くらいがちょうどいい』(宝島社)の一部を再編集したものです。
『60代から女は好き勝手くらいがちょうどいい』(著:中尾ミエ、和田秀樹/宝島社)
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