「株主優待」の銘柄選びのコツは?
もし、実際に「株主優待」のある株を買いたい時、いくつかのルールを守って買うのがよいでしょう。
まず、自分が「株主優待」を利用しやすいかどうかは一番大切で、女性1人で利用するには店内に入りにくい、または、近くにお店がなくて行きづらいのはマイナス要因です。株の専門誌には、男性にとって使い勝手がよいお店の「株主優待」銘柄が紹介されていることもあり、利用しにくいお店であれば避けたほうがよいかもしれません。
自分がふだんから利用しているお店や、入ってみたかったお店、もしくは入店はしにくくてもテイクアウトにも対応しているお店だと使いやすく、中長期保有したくなるはずです。
次に、買いたいと思った企業の財務もきちんと見ておきたいところです。ネット検索時には「企業名 営業利益」と、「企業名」と「営業利益」の間にスペースを入れた「AND検索」をすることで、「営業利益」や「経常利益」などがわかります。
売上金額だけではなく営業利益が順調かはチェックしておきたく、外食企業では、特に、コロナ禍でマイナスになっていたとしても、直近では回復傾向にあるのかどうかは確認すべきです。
「株主優待」があまりによすぎると魅力的に見えますが、ずっと赤字が続いている、閉店する店舗数が多い、株主優待に変更が多く廃止もありえるなどの不安要素が多いと、株の中長期保有はしにくくなるため、初心者こそしっかりと確認しておきましょう。
そして、株価です。気になった銘柄はすぐに買いたいところですが、中長期保有なら「安いタイミング」で買えたほうが、含み益※の可能性が高くなり精神衛生上もよいでしょう。
欲しい株は「買いたい額」を決めておくなどして、例えば3月9月の権利なら、9月の権利付最終日を過ぎて株価も下がったタイミングを狙い、「2024年9月の権利を過ぎて決めた値段になったら買い、2025年3月の権利を取ろう」など、自分なりにシナリオを考えておくといいかもしれません。
※含み益(ふくみえき)…購入した時よりも株価が値上がりし、売却すれば利益が出る状態のことです。