はじめて病気をバカにされた経験
まだ小学校3年生なので、友達が「ショーガイ」という言葉の意味をわかって発言していたわけではない、とは思います。
でも、仲が良いと思っていた子に、自分の病気のことを笑われ、バカにされてしまった。
さらに、友達は僕に「ショーガイ」というあだ名をつけて、周囲の子どもたちとはやし立てました。
そんな友達の様子を見た瞬間、喉に小石をいっぱいに詰められたような息苦しさを感じ、ショックのあまり、何日か学校に行けなくなってしまいました。
数日後からは普通に登校し、その友達とも以前と同じように普通に接するようにはなったのですが、はじめて病気をバカにされたこの経験を思い出すと、胸がきゅっと締(し)め付けられます。
その後、僕のチックは寛解するどころか、次第にひどくなっていき、「転ぶチック」に加えて、突然声を上げてしまう音声チックの症状も出てくるようにもなりました。
小学校も4年生になったとき、セカンドオピニオンを受けるため東京大学医学部附属病院にある「こころの発達診療部」へと連れて行かれ、そこで正式に「チック症である」と告げられたのでした。