人口に占める正規雇用者の割合

同じ要領で、人口に占める正規雇用者の割合をプロットしたのが図1-2である。

<『就職氷河期世代-データで読み解く所得・家族形成・格差』より>

バブル世代が一貫して他の世代より高いことと、卒業直後の水準が次に高いのは氷河期前期世代で、最も低いのは氷河期後期世代である点は就業率と同じだ。

ただし、就業率以上に氷河期前期世代と後期世代の差が大きく、しかもポスト氷河期世代やリーマン震災世代は氷河期後期世代とほとんど差がない。

また、就業率と比べて、氷河期後期以降の世代が氷河期前期世代に追いつくまでの時間も長く、高校卒に関しては15年後もまだ追いつけていない。

バブル世代と氷河期前期世代、氷河期前期世代と後期世代の間に明確な差があり、ポスト氷河期世代やリーマン震災世代が氷河期後期世代と前期世代の間の後期世代寄りにくる。

『就職氷河期世代-データで読み解く所得・家族形成・格差』(著:近藤絢子/中央公論新社)

図1-2から新たにわかるのは、この世代間の差が、卒業後かなりの年数持続するということだ。

なお、特に年長の世代で正規雇用比率が右下がりになっているのは、年齢を経るにつれて徐々に自営業者が増えていくためであり、非正規雇用が増加しているわけではない。

卒業後1年目に自営業に就く割合は最も多いバブル世代で3.7%程度だが、卒業15年目には13.7%にまで増加する。