生活習慣病と腎臓

第二に、高血圧や糖尿病といった生活習慣病との密接な関連性です。高血圧や糖尿病があると、腎臓もいっしょに悪くなるのです。

高血圧や高血糖は、腎臓でろ過を行っている糸球体の毛細血管を痛めつけ、腎機能の低下を引き起こすからです。

(写真提供:Photo AC)

一方、腎機能が低下すると、それに応ずるように、高血圧や糖尿病も悪化します。このように互いの足を引っ張り合う悪循環が起こります。

糖尿病が悪化した結果、その合併症として生じる糖尿病腎症は、20年以上にわたって、人工透析に至る原因の第1位を占めています。

慢性腎臓病と診断され、腎機能が低下していることがわかったら、その原因疾患とされる糖尿病や高血圧のコントロールをしっかり行うことが必要です。

また、予防のうえでは、まだ腎機能に問題は生じていないものの、血圧や血糖値が高めの人は、腎機能が悪化しないうちに、運動や食事などのセルフケアなどで症状をできるだけ改善させておくことが大事です。