素朴なギモン。腸内細菌はどこにいるのか?

「腸内細菌はどこにいるの?」と聞かれて、腸の管の中にフワフワと浮かんでいる様子を思い浮かべた人もいるのではないでしょうか。

でも、それは誤解です。腸内細菌は腸内の粘液層に棲んでいます。

<『たんぱく質と腸の新常識: 絶対に漏らしてはいけない 新しい腸活とたんぱく質の正しい摂り方』より>

粘液層とは、腸壁の細胞から分泌される粘液の層で、たんぱく質と糖質が結合したムチンと呼ばれる成分でできており、内側のぶ厚い層と外側の薄い層の2層になっています。

腸に限らず体の粘膜はとても薄く、か弱い組織です。特に腸の粘膜は吸収とブロック(侵入を防ぐ)という、相反する役目を担っています。

おまけに腸内には良い菌だけでなく、大腸菌などの悪い菌もたくさんいて、とても危うい環境です。

そこで重要な役目を果たすのが、粘液がつくり出す粘液層です。腸内細菌はこの粘液層の中でエサを食べたり、増殖したり、働いたりしているのです。