腸の粘液層を維持するためには

しかし、腸粘液が少なく、粘液層が薄かったり、弱かったりした場合はどうでしょう。腸内細菌は定着することも増殖することも難しく、どんどん弱り、数が減ってしまうでしょう。

それだけでなく、腸内細菌はエサが不足していると粘液層を食べてしまうのです。

粘液層が食べられて減っていくと、腸内細菌は棲む場所が減って数が減少。そして腸内環境が悪化するという悪循環に陥ります。

腸の粘液層をしっかりと維持し、腸内細菌が快適に過ごせる環境をつくるためには、やはり十分な栄養が必須!

まずは腸の細胞がスムーズに生まれ変われるようにたんぱく質を補給し、腸内細菌の好物である乳酸菌や食物繊維などを摂り入れることが欠かせないのです。

※本稿は、『たんぱく質と腸の新常識: 絶対に漏らしてはいけない 新しい腸活とたんぱく質の正しい摂り方』(Gakken)の一部を再編集したものです。


たんぱく質と腸の新常識: 絶対に漏らしてはいけない 新しい腸活とたんぱく質の正しい摂り方』(著:平島徹朗、秋山祖久/Gakken)

「たんぱく質が大事」と多くの人が知っているのに、実は日本人の8割がたんぱく質不足。その諸悪の根源が「腸漏れ」!

消化器と内視鏡の専門医が、漏れない腸にするための「新しい腸活」と、たんぱく質を不足なく摂れる「たんぱく質の正しい摂り方」をお伝えします。