中学生になった娘と暮らし始めて
娘は今でも「あの時ばあちゃんが来てくれなかったら、私どうなってたかわからん」と私に言います。元夫は、小学校高学年になりだんだん反抗的になった娘に苛立ち、手をあげることもあったそうです。そんな時には母が間に立って「この子、まだ小さいんですよ!」と夫をたしなめてくれたと言っていました。夫は余命5年と言われた時点から11年の歳月を生き、そして亡くなりました。
娘が中学生になると同時に、私は娘と暮らすことになりました。最初の1年間、色々と張り切っていた私に対して娘は愛想よく「ママの言う通りだね!」と何でも聞き入れてくれていました。私は「親の言うことは絶対」という家庭に育ったので、娘の態度に違和感を覚えることもなかったのですが…。
中学2年になったある日のこと、あれこれと指図する私に対して娘が突如刃向かってきたのです。
「ママは私のことをちっともわかっていない。私が生理になった時も、友達と喧嘩して悩んでいた時も、ママはそばにいなくて、何もしてくれなかった。それなのに一緒に住んだ途端、私に命令ばかりする!」と、娘は泣きながら訴えてきました。私の辞書には親にそんな口のきき方をする選択肢がなかったので、私は娘の肩を揺さぶりながら「誰のために働いていると思っているの?!」と猛反撃。その日からは娘のストライキでした。1ヵ月が過ぎても、口もきかなければ、部屋に閉じこもって目も合わせてくれません。