(写真はイメージ。写真:stock.adobe.com)

一口につき30回

そこで提案したいのは、食事のときに、一口につき30回噛むこと。99歳でモンブランの氷河をスキーで滑り降りた三浦敬三さんの場合、80歳から総入れ歯になっていましたが、一口につき60回ずつ噛んでいました。

なんと、101歳で亡くなる直前まで、圧力鍋で煮た魚や鶏肉を骨ごと食べていたそうですよ。

東北大学大学院の歯学研究グループが70歳以上の人の歯の本数を調査したところ、認知症の症状が見られない人は平均で14.9本、軽度認知症が疑われる人は13.2本、認知症が疑われる人は9.4本と、自分の歯が少ないほど認知症になりやすい傾向が出たそうです。

歯の治療は痛みをともなうことが多く、入れ歯やインプラントは場合によってはかなりのコストがかかります。

「痛い」「お金がかかる」という嫌な思いはしたくないなら、半年に一度ぐらいは歯科医院に行き、虫歯や歯肉炎などがないか、きちんとチェックしましょう。

「たかが歯」と考えるのは昔のこと。日頃からしっかりと歯の健康に気をつけていれば、大きな出費もなく、健やかに過ごせます。

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