好きなことを見つけておく・持っておく

介護や看護でのストレスとの付き合い方にも言えることなのですが、ストレスの多い現代社会で大事にしたいことは何でしょうか? 

考えてみますと、「自分の好きなことを見つけておく・持っておく」ということです。

好きなこと……好きなものでも構いません。例えば、具体的な「何か」はもちろんのこと、色・場所・香りでも構いません。小さくてもいいんです。

例えば私は「お寿司」が好きです。重要なタスクが完了したときに、ちょっと贅沢して、カウンターの一人鮨に挑みます。大将の話をきいて、現実からちょっと離れてゆっくり過ごす……自分をねぎらう時間なのです。

こういう具体的な例を浮かべてみて下さい。例えば「私ってショートケーキを食べると楽しくなるな」「ファーストフードのポテトをつまみながら読書をするのが好きなんだ」等というようなことでいいのです。

ささやかだけれど、自分がご機嫌になれることを知っておくこと――これが非常に重要だと思います。

よくストレスを溜めないために、「趣味を持つこと」と答える方もいますが、そんなに大きなレベルではなくても大丈夫です。

イメージ(写真提供◎Photo AC)

「自分を心地よくするもの」「ご機嫌にするもの」……これらに気づいてあげることや、元気なとき・嬉しいときに「当たり前にしていること」を知っていることこそが、いざ疲れた時に自分を助けてくれると思います。

急に忙しくなったり、大変な状況に巻き込まれたりする場面もあるかと思います。

だからこそ、日頃から「好きなもの探し」をしておくと、対処する手段が見つけられやすくなります。

反対に、好きなものや楽しいと思うことに無関心な状況や、全く(何が好きか)アイディアが浮かばない状況は、黄色信号です。鬱の入り口なので、気を付けてください。